黎/Rei

終焉

2025/03/01

歌詞

黒き月が落ちる夜に
静寂(しじま)が裂ける鐘の音(ね)
朽ちた記憶の亡骸(なきがら)を
銀の刃で抱きしめた

終焉の詩(うた)を聞け
絶望が奏でる旋律(しらべ)
偽りの光に溶け
影は深淵へと沈む

閉ざされた楽園(エデン)の扉
血に濡れた指でなぞる
赦されぬ罪の果てに
誰が裁きを望むのか

崩れゆくこの世界で
最後の夢を見せてくれ
愛も嘆きも灰となり
ただ闇だけが残るなら
— 永遠(とわ)に沈め、この命よ —

コンセプト

人は誰しも終わりを迎える運命にあり、それは世界の崩壊であれ、個人の人生の終焉であれ、必ず訪れるものです。しかし、その終焉をただ恐れたり悲しむのではなく、一つの美しい結末として受け入れることもできるのではないか。 歌詞に登場する「黒き月」「深淵」「閉ざされた楽園」などの幻想的なイメージは、滅びゆく世界の中でなおも輝きを放つ断片を象徴しています。そこには絶望も、かすかな希望も混ざり合い、やがてすべてが闇へと溶けていく。しかし、それは悲しみだけでなく、一つの完成された物語としての終焉でもあるのです。 「終わりを恐れるのではなく、その意味を見つめ、受け入れることで生まれる新たな価値」に気づいてほしい。そして、どんなに暗闇が広がろうとも、そこには必ず美しさが存在することを感じてもらえたらと思います。